ランチェスターNO.1戦略③-2「No.1」企業について緑茶市場で考えてみる。

2013.6.18|ランチェスター戦略 NO.1の戦略とは

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<弱者・サントリー伊右衛門の戦略>

弱者の戦略でもっとも基礎となるのは、「どう差別化するか」という問題意識です。

強者のブランドとどう違いを作って消費者に選んでもらうのか。

他のライバル企業との差を強く印象付けるポイントをどこに絞り込むのか?

これが弱者が市場で利益を上げていくために練りこむことが必要な戦略なのです。

伊右衛門が発売されたのは2004年です。

緑茶飲料市場が拡大するなかでの参入でした。

伊右衛門は京都の日本茶製造販売の老舗「福寿園」とのタイアップ商品です。

またペットボトルのカタチも印象的でした。

竹を模したような外観ですっきりとした姿、

なにより持ちやすいという機能性とデザインがうまく調和した形が

ほかのペットボトル飲料との目で分かる差になっていました。

さらに味にもこだわり、

厳選国産茶葉、京都・山崎の天然水で淹れた柔らかい口当たり、

仕上げに石臼茶葉一つまみのほのかな甘さ。

これらのパッケージと中身のお茶の良さ、

そして「京都・福寿園」のブランドイメージが伊右衛門にはありました。

この「差別化」は当時の市場関係者が驚くほどに効きました。

発売3日で人気のあまり流通が一部停止したという

売れ行きの良さがなにより伊右衛門の成功を意味していました。

弱者として市場参入し、差別化に成功した一つの例と言えます。

 

<現在の緑茶市場とトレンド>

緑茶市場全体の需要は2007年をピークに縮小し始めました。

しかし東日本大震災によりペットボトル飲料としての価値が見直され、

回復傾向にもあるといえます。

ただし、市場そのものはこれ以上急激に拡大することは見込めず、

全体としては限られたパイを獲得すべく各社競い合っているという状況です。

トレンドとしては、

本格志向、そしてにごり、濃さにこだわるといった傾向があります。

本格志向は手軽なペットボトル飲料でありながら、

「美味しい」と感じられる味を求める消費者が求めているということの表れです。

にごりにこだわった綾鷹が受け入れられ、

濃さや味の深み、コクを売りに出したブランドのサブラインを伊藤園、

サントリーも投入しています。

それぞれが消費者の好みに合わせながらも

ブランド固有の独自性を打ち出し競い合っているという状況です。

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